誕生!TANGO OPEN “WHITE COLLECTION”
この度、丹後ちりめんの創設300年を記念して、デザイナー岩谷俊和氏が手掛けた白生地・きもの巾のドレスが発表されました。
「TANGO OPEN “WHITE COLLECTION”」
通常、ドレス制作には洋服向けに生産される「広幅」の生地が使用されることがほとんどですが、完成した3着のドレスはあえて「きもの巾(小巾約40cm弱)」を使用しています。
和装用生地の一大生産地である丹後では現在も生産される生地の多くはきもの幅であり、きもの生地の新たな活用法が課題となっていました。
そうした背景もあり、デザイナーの岩谷俊和氏によって具現化された今回のドレスは丹後ちりめんの将来に繋がる事例として注目されるものとなりました。
岩谷俊和氏には2019年2月に来丹いただき、同年7月にパリで開催された「2019 AW Yumi Katsura Couture Collection」では、丹後織物事業者の生地が採用されるなど関係を築いてきました。
(関連記事:Yumi Katsura Couture Collection に生地採用! )
Yumi Katsura Paris Couture Collection「TANGO OPEN “WHITE COLLECTION”」
担当デザイナー:岩谷俊和(いわや・としかず)氏
文化服装学院アパレルデザイン科を卒業後、アト・ワンズに入社し、2002年にDRESSCAMPをスタート。’12年より桂由美氏のクリエイティブチームに参加。’19年7月、’20年2月にYUMI KATSURA COLLECTIONにおいて丹後生地を使用したドレスを発表した
萩の花とカキツバタを刺繍した帯封のリボンがついたストレートシルエットのちりめんドレス。ちりめんの最も特徴的な技術である「水撚り八丁撚糸」の緯糸を使用した、平織のちりめん「東雲ちりめん」を使用している。
生地提供=田勇機業(株)
随所にレースをあしらった、ビスチェ型のキモノドレス。絡み織りと紋意匠を複合させたジャガード織「丸撚り銀―紋紗大波更紗模様―」、無地の絡み織りでありながら紋意匠の技法を取り入れて更紗模様を表現したジャガード織「丸撚り銀―紗更紗柄―」が使用される。
生地提供=安田織物(株)
ボリュームのある襟と袖のユニークなミニドレス。
使用される「フレスコ生地」は、着物の絡み織りを駆使し立体的な表情を出すため、すべて手織りで制作。経糸には蛍光染、緯糸には生成りでシルクの白のコントラストを表現している。
生地提供=クスカ(株)